岩佐圭奘『日本とユダヤの決戦』昭和18年⑤

著作権が切れている昭和18年の著作『日本とユダヤ人の決戦』を紹介します。一部分読みやすいように現代調にしています。【コメント】以下、補足的な情報や感想などを付け加えています。

 

 

6 日本とユダヤ

ロシアを革命によって崩壊させることに成功し、イギリスを骨抜きにし終えたユダヤ族はアメリカをもすでにその掌中に収めている。ただアメリカは共和国であるから彼らはアメリカに政治革命を起こさす必要を感じていない。ナチスドイツは彼らを放逐する暴挙を敢えてしたもののドイツも欧州大戦後皇帝の退位によって政治革命が達成されたわけである。従って今日世界を見廻して彼らの眼に映ずる唯一の巨木的存在は日本である。

「日本に政治的革命」これが今日彼らの有している最大の念願であろう。われら日本人の多くはユダヤ人がかかる計画を抱いていると告げられても「そんな馬鹿げたことが」と一笑に付すだろうが、今回の大東亜戦争の勃発前まで日本に押し寄せてきていた「波」の跡を振り返ってみるとわれらをして十分それを危惧させるに足るものがある。

素よりユダヤ人は日本人とは人種が違う。彼らは欧米各国にては、あるいはイギリス人となり、あるいはアメリカ人またはフランス人ともなり得るが、日本ではそうはいかない。彼らは欧米諸国ではその居住国の国籍をえて表面を偽装しえるが、日本ではそうはいかない。彼らは欧米諸国ではその居住国の国籍をえて表面を偽装しえるが、日本ではこの点少し調子がちがう。しかし、この事実は決して日本を彼らの毒手から永久に擁護する事態にはならない。彼らは現に日本の主要地にフリーメイソンの外郭機関たるロータリークラブをもうけ上流階級の者を会員としてある種の工作に懸命であった。彼らはまず会員に「友愛」と「平和」を重んじさすことに力を注いでいた。この「友愛」の安売は国家秘密の漏洩ともなり、「平和」の強調は非戦主義の植えつけとも解釈して差し支えないであろう。

国際問題および世界の事情に驚くべき程に無知な日本の上流社会、資本家階級の人々を好んでこのクラブに入会し、却ってそれを外国と交際するよい機関とのみ迷信し、その会員たることを一つも大きな社会的名誉であるかの如くに考えていたほどであった。

また大東亜戦争勃発までの日本ではスポーツと外国、特に、アメリカの退廃的映画の驚くべきほど流行していたことはユダヤ人をして日本組みしやすしと思わせたに相違ない。事実においてユダヤ人たちは言った。「われらは現在の日本の現状にては恐るべき何ものもを有していない。」

言うまでもなく、スポーツの盛行は日本青年の心を昔ながらの勤王思想から著しく国際的博愛的ならしむるに力があるであろうからであり、風俗上如何わしい西洋映画の日に増す流行は、日本男女の道徳律を破滅に導く一大動力と見なされていたからであった。

付言しておくが、アメリカでもこの映画製作はほとんどユダヤ人の独占事業であり、フランスにおいても戦前はこれがユダヤ人の手により、トラストの組織によって独占されていたのである。日本の政府はどうしてかかる非国家主義者、被家庭主義者たるユダヤ族の手によって作製された映画の大量輸入を永年許していたことであろうか。それを思うと我らは慄然たるものがある。

これは要するに、彼らは日本にすでに十分喰い入っていたのであろう。彼らとしては今一歩進める必要があったのであろうが、彼らにとってはまことにお気の毒な至りであるが、戦争の開始によって彼らの計画の一切が画餅に帰していったのである。従って考えようによると、日本は大東亜戦争の開始によってユダヤ禍から救われたともいえる。しかし、これは一時の事であって、戦争後そのユダヤ禍が更に力をえて押し寄せてくるかあるいは押し寄せてくることなくして済むかは今後の問題である。

今世界中でユダヤ人の眼の上のコブとなっている国は西洋ではドイツ、東洋では日本である。ドイツは皇帝の退位によってユダヤ人の欲する政治的革命が達せられたわけであるが、ヒトラー政権のユダヤ人放逐は彼らの対ヒトラー政権感情を沸騰させるに至った。従ってチャーチルおよびルーズヴェルトによって率いられている英米両国の対独決意はユダヤ人の支援によって一層決定的なものにされている。

ヒトラーが国際金融を目にして「ユダ」と悪罵を放つとき英米両国のユダヤ人は彼らの決定的な対独決意に火焔の出ずるを禁じ得ないものがあろう。

彼らの「日本倒すべし」の感情は日本がこの彼らを放逐し、彼らを極度に迫害したヒトラー政権と同盟を結んでいるという一時によって火に油の注がれた状態にある。

彼らは前述のごとく、大東亜戦争の勃発によって日本から手を引くことを余儀なくされた。しかしもちろんこれは彼らにとっては一時的のことと信じているだろう。

A 日露戦とユダヤ

本来ユダヤ族が日本に着目したのは日露戦争直後からの事であった。否、戦争中からのことであった。

日露戦争に際して、日本は多額の外債を仰いだが、その当時この借款に応じたのはユダヤの大銀行クーン・ロブ会社であった。当社発行の一小冊子「英国を亡ぼすものは誰」にはこの点に関し、次のような面白い文言がある。

「私(原著者)が戦争と資本(大仕掛けに貸す金のこと)との関係をはじめて知るに至ったのはユダヤ人の大銀行、クーン・ロブ・アンド・カンパニーの政治的な活動ぶりや彼らの歴代アメリカ大統領を薬籠中に収め得た方法、そしてまた彼らが日露戦役に際し、日本側に財的援助を与えた方法などについての記事を読んだときからである。」

しかし、このユダヤ財閥が日本の借款に応じた一事は決してユダヤ人がみなロシアを悪み日本に同情を寄せていたことの裏書とはならない。その証拠にロシアもフランスもユダヤ財閥から資金をえてその東漸政策を邁進することができ、そのため日本と戦えたのである。

B 満鉄中立化の陰謀

日露戦役がポーツマス条約によりようやく終焉を告げたか告げかけた際のこと、アメリカの資本家ハリマンが来朝して満鉄中立計画を日本の当局に持ち出した。これは表面は日本が戦役の経営に多額の資本を要するので満鉄を中立化すればその資本が出る甘いことを口実にしたものであった。当時日本の政治家はこの案に賛成したのであったが、小村外相が敢然反対したため、彼らの陰謀は挫折したのである。言うまでもなくハリマンはクーン・ロブ会社の一傀儡に過ぎなかったのである。

C 錦璦鉄道事件

越えて明治42年には彼らの手で満鉄の平行線錦璦鉄道を敷設することによって日本の満鉄経営に大打撃を与えようとの陰謀が表面に現れた。この時舞台に登場した役者は奉天駐在のアメリカ総領事ストレートとアメリカのユダヤ財閥、そして当時奉天巡撫であった唐紹儀であった。記憶して置いてよい事はこの唐紹儀がフリーメイソン結社員であった事である。このアメリユダヤ財閥がイギリスのユダヤ財閥と共同出資して錦州から璦琿(引用者注:現在の愛輝)までの鉄道を布設しようとするのが彼らの計画案であった。

日本がこの計画に真っ向から反対するのは当然であった。その日本の断固たる反対のためこの案も結局彼らの失敗に終わった。

当時彼らの案を失敗に終わらせた今一つの原因は唐紹儀の親分袁世凱の急死した事であったが、日本の反対は確固たるものであった。

その後シナ政府は自分の手で錦璦鉄道の布設を立案したが、その権利はイギリスのユダヤ財閥ボーリング商会譲渡するという奸策に出た。

D 満州事変とシナ事変

続いて満州事変が起こり、国際連盟で42対1の圧倒的多数をもってリットン報告を採択してしまった。この日本イジメは明白に国際ユダヤの機関、国際連盟による対日戦端の開始であった。

かく日本の国際連盟脱退を余儀なくさせるに至った満州事変の起因をただすとやはり張学良の排日意見とかれの顧問ユダヤ人ドナルドとの共同の謀略であったことはその後起こった西安事件の経過がこれを側面から立証している。

当時西安において監禁された蒋介石は次の2事項に承諾を与えて釈放されたことは今は公然の秘密である。

①抗日即時実行
②連ソ容共

この筋書きの立案者はフリーメイソン社員のユダヤ系イギリス人のドナルドであって、彼は張学良にとってはかつての家庭教師であり、事件勃発当時は蒋介石の顧問であった。彼の行動はまさにユダヤ人らしい行動であったのである。

ユダヤ人は上述の如く日本を決して軽視していない。隙さえあれば、日本打倒に全力を注ごうと一生懸命に策謀していた。ユダヤ人の渡来者が近頃ないからといってわれらは決してユダヤ人問題を等閑視するわけには断じていかないのである。

ユダヤ人はわれらを狙っている。彼らは日本を崩壊せしめねばならぬとしている。彼らは東洋に日本の強大が続けられることを好まないばかりか、彼らの野望の達成上重大障害と考えている、否、彼らの安住を危殆に陥れるものと強信している。

西にはドイツ、東には日本。これが彼らの目標である。この両国を亡ぼさなけらば彼らはこの地球上に安心していられないとしているのである。

これはシナにおいて今日まで彼らがなし続けていた対日謀略の跡がよく立証しているのみならず、彼らが日本内地において日本人になしていた悪行、陰謀、奸策の数々がよくこれを証明している。

彼らが日本において為してきたことは基本においてはフランスにおいてあるいはまた他の国々において為してきたことと同様である。すなわち、それはまず青年層に喰い入って青年を淳風美俗から遠ざけ勤王尚武の気象に背かしめ、かつ日本において皇室の支柱たるべき軍隊を国民の怨府たらしめようと努力していたのである。

戦前わが国の娯楽街を圧倒していた外交映画からわが青年男女がうけていた精神的影響はどんなものであったか。それらの外国映画はユダヤの逸楽主義、物質主義、非国家主義を背景として作り上げられたものであって、それが日本の青年男女の精神にバチルスのように喰い入って大きな破壊作用よなしている有様は今振り返って思い出すも一種の恐ろしさを感じさせるものがある。

日本の内にはユダヤ人の資本を利用するのも悪くはないではないかなどの考えを抱いているものもあるようであるが、これらの人たちはユダヤ人が資本だけをだしてそのまま手を拱いてただ利息の戻ってくるのを待っているようなお人好しでないことを知らないのである。彼らが資本を出すとき色々条件を持ち出す彼らは決して利息の収穫だけで満足しているものではない。

15世紀の頃スペインではユダヤ族を同情的態度をもって遇したが、その結果半世紀の間に全スペインを疲弊させてしまったのでスペイン政府は結局彼らを国外に放逐した。これと同様のことがロシアでもトルコでも、ハンガリーでもポーランドでも、繰り返されたのである。

ユダヤ族のあくなき悪逆さはこの一事でも明瞭である。彼らが善良なる資本主であるならば、何れの国の政府といえども無暗に放逐などはなさない。彼らの非道振りと飽くなき貪欲振りが各国政府をしてユダヤ放逐政策を繰り返させたのである。

日本の政治家がユダヤ人の資本だけを利用するなどとはとんでもない誤った考え方である。利用しようとして却って彼らに利用されるのがオチである。

またあるものはユダヤ人にも皇徳を被浴させるのが日本の採るべき道だろうなどというが、これらの人たちは理想と実際とを混同した非実際的人たちである。いかに彼らに皇徳を浴びせようととしても先方がそんなことに一向無頓着で日本のそうした態度を日本組みやすしの一証左として益々毒々しいバチルスをわが国内に撒くことにしてくることある場合いかにすべきか。しかし左様な場合があるかないかは問うまでもなくそれは確かに起こることなのである。ゆえにわれらは彼らに対するには決して道学者的の態度をもってしてはならない。

そうした道学者的の考え方が日本的世界観とかであるならば左様な「日本的世界観」は太平洋の真中へ投げ込んでしまうがよろしいだろう。

彼らは日本にとっては断じて有害な民族である。すべてはこの断案から割り出さねばならない。

政治家を利用するに抜け目のない彼ら、貴族、上流社会に喰い入る方法に通じている彼ら、国家の内部崩壊を考えている彼ら、青年男女を堕落させることを策略としている彼ら、日本において国軍と国民との離反を策している彼ら、日本の革命を念としている彼ら、こうして一特殊民族を日本は夢にも利用しようなどなど考えてはならない。

しかし、日本がかく強硬な態度をもって彼らの入国を弾圧するとしても、彼らは日本に対する「攻撃」の手を緩めるものではない。この点われわれはよく理解しておく必要があろう。現にわれわれは英米と戦っているが、実際においては英米およびユダヤ族と戦っているのである。そしてユダヤ族がユダヤとして国家をもっていないだけに一層始末が悪い。日本国民はこの点明確に理解しておく必要がある。まことにユダヤ問題の解決ということは日本にとっても重要な問題である。

また彼らのタルムード(ユダヤ族の奥義書)には

「戦争はその参加の時よりも講和の際に注意せよ。戦争の真の勝敗は講和会議によって決定されるものである。」

と記載されてあるが、日本はこの事を真であることをワシントン会議で満喫されたはずである。

われわれは心して進むべきであろう。

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【コメント】

2021年現在、日本で、そして世界で起こっていることと照らし合わせて考えると、何故今、コロナ禍という現象が起こっているのかが見えてくるのではないでしょうか。