岩佐圭奘『日本とユダヤの決戦』昭和18年④

著作権が切れている昭和18年の著作『日本とユダヤ人の決戦』を紹介します。一部分読みやすいように現代調にしています。【コメント】以下、補足的な情報や感想などを付け加えています。

 

 

4 金儲けには手段を択ばず

金権の確保

金を儲けるためには手段を選ばないのが彼らの一つの大きな特性である。かく彼らが拝金主義者であるのは一つは彼らが彼ら自身の国家を持たずどこの国へ行っても排斥されるからでもあらうが、また一つには彼らの民族的最大目的たる彼ら自身の手による世界制覇の大業を成就するには金力が必要であると信じていたからであろう。

「国家機関の輪転機はわれわれの掌中にある動力によって運転する。その動力とはすなわち金力である。・・・全世界において絶対支配権を獲得するためには金力によってあらゆる商工企業を独占しなければならぬ。この計画を全世界に実現させるべく、われわれの直接間接の手がすでに動いている。この種の独占権は商工業者連に政治的の力を与えることになるが、その力は民衆を圧迫するに役立つ。現在において諸国民を戦争に導くよりは武装解除を急ぐ方が一層重要である。またこれら産業家および企業家連の燃え上った欲望はこれを消すよりもわれわれのために利用しなくてはならない。個人の思想はそれを排撃するよりも利用したほうが有効である。」

とは彼らの議定書に見いだされる字句であるが、彼らはまさに金力をもって国家機関の輪転機と考えているのである。そして彼らは世界を彼らの支配下に置くにはこの輪転機の幾つもが必要であることを確信している。

彼らは金権を自家の掌中に収めるや各々この国はと狙った国々に対してそれぞれその国の事情に応じ、金力をもって、政治的、経済的の謀略を廻らして投資する。それは彼らに取りて種まきの仕事である。

彼らは金力の信者である。彼らがその求めてやまなかった金力・金権を掌握するに至ったことは彼らとしては大成功である。世界において亡国の民でありながら金権を確立したことユダヤ族のごときは類例のないことである。

彼らが抱懐している金権第一主義はある部分までは彼らの宗教と密接の交渉があり、また他の部分においては彼らの歴史の影響とみることができる。

彼らは彼らのエホバの神に常に「全世界の金銀財宝 主人公」となれるように祈願している。これは現代のユダヤ人ばかりではなく彼らの親もその親の親も、否、2000年も前から伝統的に祈ってきたことである。従って金に対する彼らの執着は到底非ユダヤ人の想像し得るものではない。

従って彼らは生まれながらの高利貸しである、いわゆる悪徳高利貸肌である、フランス領の北アフリカにおいては過去60年間においてその富の78%をユダヤ人がただ金貸しの手段によって巻き上げ、フランス人としては僅か16%を獲得し、残りの6%がアラビア人の有に帰し得たのみである事である。

5 革命とユダヤ

革命とユダヤ人とは水と魚とのような関係にある。「革命のあるところ必ずユダヤ人あり、ユダヤ人のあるところ必ず王冠は落ちる。」とは欧米諸国においては一般に唄のように唱えられていることである。

このことが嘘か真実かは議論をして争うよりは過去150年の間に欧州諸国において十幾人かの国王がユダヤ毒手に斃れている事実が何よりも雄弁にわれらのために論断を下している。

すなわち、今から約150年前の1792年にフランスのルイ16世ユダヤ人に暗殺されたのを手始めとすれば、3年後の1795年にはオーストリアの皇族全部がフリーメイソンに暗殺され、それから5年後の1800年にはロシア皇帝パウル1世が同じ運命に誘われ、1825年には同じロシアのアレクサンダー1世がまたもや彼らの毒手に倒れ、1881年にはアレキサンダー2世も女性のユダヤ人に暗殺されている。更に1870年にはイタリアのヨーゼフ1世、1871年にはドイツのウィルヘルム1世が皇太子とともにメイソンの毒手にかかって非業の最後を遂げている。また比較的近年の事としてはユーゴ国王アレキサンダー1世がケルメンというユダヤ人青年の銃弾の露と消えている。また第一次大戦発火の原動力となったオーストリア皇儲暗殺事件の下手人プリンチップもユダヤ人であった。フランス革命ユダヤ人の謀略が手動力であってフランス王ルイ・フィリップの生命に手を下したのもユダヤ人であった。更にロシアの赤色革命において皇帝およびその一族十数名を無残にも銃殺した徒類も全部ユダヤ人であった。

これだけ話せば、欧州各国において今日までどこに執拗にユダヤ人が革命の計画者であり、設計者であり、手動力であったかが容易に窺われるだろう。

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【コメント】

歴史上ルイ16世の斬首刑はフランスの国民公会によって決められたことであり、ユダヤ人による暗殺とするのは無理があると思います。

フランスの革命の中心となったジャコバンクラブの前身はブルトンクラブと呼ばれる組織でした。このブルトンクラブを設立したメンバーがフリーメイソンあるいはイルミナティでした。

イルミナティフリーメイソンユダヤ教カバラの影響を受けており、このためフランス革命ユダヤ人が影で支援していたとも言われています。

ロシアでは1801年にロシア皇帝パーヴェルが暗殺されています。暗殺の計画・実行は貴族や将軍によるものだったようです。

アレクサンドル2世はナロードニキ(人民主義者)と呼ばれるグループ「人民の意志」のメンバーによって暗殺されました。アレクサンドル2世は農奴の奴隷身分を解放し、小作人に地位を与えた進歩的な皇帝だったと言われています。

暗殺の実行犯はソフィア・ペロフスカヤという女性であり、この人物がユダヤ系ではないかという話のようです。アレクサンドル2世の死後、アレクサンドル3世は反政府活動家やマルクス主義を生み出したユダヤ人を弾圧したとされます。

ロシアの赤色革命については既にいくつか記事に書いていますので、そちらをご参照ください。

戦前の陰謀論もそうですが、戦後の陰謀論も事実が正しいのか、正しくないのか分からない情報がかなりあります。明らかに正しくないものも紛れています。あるいは誇張が混じったものもあります。これらの情報を精査するのはなかなか難しいですが、できるだけ正確な情報をお伝え出来たらと思います。