岩佐圭奘『日本とユダヤの決戦』昭和18年②

著作権が切れている昭和18年の著作『日本とユダヤ人の決戦』を紹介します。一部分読みやすいように現代調にしています。【コメント】以下、補足的な情報や感想などを付け加えています。

 

 

2 フリーメイソン

フリーメイソン結社は秘密的の存在であって、その内容は外部の者の窺知を許さないものであるが、表面的には博愛的、人道的平和機関となっている。しかし、もちろんそれは事実上ユダヤ族の反国家的革命謀略機関である。

フリーメイソンとは英語の読み方であってフランス語ではフランマソンと読まれる。

この結社は今をさる200有余年前ロンドンで創設されたものであるが、今は国に支部を有し、その抱擁する会員数は非常な数にあがっている。もちろんその詳細の数は不明であるが、アメリカだけでも33万、イギリスは4万6000、カナダは2万、戦前のフランスでは約5万を数えていたほどであるからその勢力はまことに侮ることのできないものである。

フリーメイソンには世間を誤魔化す手段としてロータリークラブというような外郭機関を設けているが、またその結社内にはユダヤ人ばかりの純ユダヤ人秘密結社もある。ブナイ・ブリズというのがそれである。このブナイ・ブリズは1843年ニューヨークで設けられたものであって、
  ①ユダヤ人会員相互の扶助
  ②ユダヤ人の利益の維持・拡大
  ③ユダヤ人排斥運動の防止
を目的としている。

フリーメイソン結社の内容は前述のごとく極秘に付されているが、そのうち2、3の知られていることは、
①会員が33の階級に区分されている第1級を「見習い」とし、その第1と第2および第3の3級を合わせて「青いフリーメイソン」と称していること。
②第31、第32および第33の最上級をそれぞれ大監督、「秘密の最高王者」、および主上大監督と称していること。
③会員には隠語を多く使用していること。
④結社の秘密漏洩者には厳罰をもって臨んでいること。
などである。

隠語においては例えば、「手紙をかく」という場合には「板に彫る」と語り、会衆の内に会員以外の者が混じっている場合には「雨漏りがしている。」と叫ぶことになっている。更に面白いのはコップに水または酒を入れることを「大砲に装弾する。」ということになっていることである。

なお、特に注意すべきはこの結社が庶民階級のものを会員に入れない事である。「相当かつ余裕ある生活を営みえない者」は会員となることができないことになっている。ただし、学校の教師連だけには除外例を設けている。これは要するにメイソン結社の秘密運動の下働きをさすに学校の教員が特別に便利、有効であるからである。

今一つ注意すべきことはメイソン自体にいくつもの支流のあることである。リットとかオベーディエンスとかいう名をもって称せられているのはそれである。

フリーメイソンはもって崇高な人類愛を標榜しているものとなすは誤想も誤想、大誤想である。極言すれば、政府であるともいい得る。ユダヤ人のある有力者はいった。

ユダヤ人が一民族として生存するためには闘わなければならない。ユダヤ民族が離散して以来闘うことがなかったとすれば彼らは今頃生き残っていないはずである。しかし、ユダヤ民族は戦ってきた。彼らは今日も戦い、明日も闘うであろう。この点から考えると、彼らが政府をもっていることは不思議なことではない。それは如何なる国体も強制力と団員相互の了解がなくては共同目的に邁進することができないからである。世人はユダヤ族の政府の存在を知らないが、それが存在する事実は明瞭である。」

また、ユダヤ人は非ユダヤ人の権力を倒すことにおいてメイソンの力に信頼することが大きい。彼らはいう。

「果たして、何者が目に見えない非ユダヤ人の権力を倒すことができるであろうか。言うまでもなく、我々ユダヤ人とメイソン結社の力あるのみである。」

メイソンはその勢力の及ぶ範囲は世界最大であり、その深さにおいては巧みに社会各層の人心の弱点につけこんでいるからその味方の力が大したものである。少なくとも彼らはかく信じてる。

A メイソンの援軍と空目標

フリーメイソン結社は社会主義共産主義無政府主義などの信仰者を援軍と心得ている。そしてこれら種々の思想団体は新聞記者、法律家、行政官吏および経済学者を構成分子とするものと考えている。ユダヤ議定書はこの点において左の如くのべている。

「これらのものどもは我々によって社会生活のあらゆる秘密に通暁せしめられる。かれらは政治上の文字や言葉を集めて作った特殊の言語を習得する。彼らは人生のあらゆる深い奥底あるいは敏感な絃に関して教え込まれているが、それは彼らがそれらの操縦法を会得していなくてはならないからである。そしてこれらの絃に属するものは非ユダヤ人の精神的変態傾向、努力、欠点、悪徳、欺瞞、貪欲ならびに各階級ないし各人の特質である。我々の政府(メイソン)の精神力の強い協力者たちが非ユダヤ人の陣営に採用されることがあってはならない。

ユダヤ人は職務の遂行にあたりその目的がなんであるかということなどは思いも到らない。彼らは多くの場合書類に目を通すことすらせず、ただ単に盲判を押すことをもって職務としている。彼らが国家に仕えるのは一部分は野心のため、一部分は我欲のためであって、憂国の精神などがあっての上のことではない。われわれはわれわれの政府を無数の国民経済研究者によって取りまかせるであろう。なぜならば、国民経済に関する教育こそは非ユダヤ人を教育するにあたって最も重要な科目であるからである。」

世間の社会主義者および一般無産党主義者連はメイソン結社がこれらの無産党の陣営の者を「援軍」と頼んでいる以上、それが必ずや無産者の見方であろうと思うであろうが、この点甚だ眉唾ものである。ユダヤ人もフリーメイソンも決して貧者、労働者たちの味方ではない。彼らは労働階級者を慢性的栄養不足に陥らせることがそれら労働者を自分たちの意志に従わせるためにに必要であると考えているほどである。彼らは、

「飢餓が労働者に対して資本の威力を揮わしめる。」

という信条の信仰者である。

したがってユダヤ人たちの援軍化するところある地位に置かれている労働階級者こそはこの点余程飲み込んでおく必要があるだろう。

また、彼らが人間の弱点を知っている点、否、人間そのものに精通していることは寧ろ驚くべきものがある。たとえば、議定書に左の言句がある。

「非ユダヤ人にしてメイソンに特に進んで入社するものは、売名家、山師、野心家および生来軽佻浮薄な精神的不具者である。彼らがかかる連中であるからわれわれはわれわれの結社に引き入れてわれわれの目的――国家破壊、世界革命、風俗壊乱、暗殺、宣伝など――を達成する上において利用できるのである。・・・そもそもメイソン結社が何を目指しているか、将たまた目的達成後におけるわれわれユダヤ人の行おうとする理想においては一人も非ユダヤ人は知っていない。そればかりではない。彼らは自分たちの国家に一大重大事が襲っていることにさえ気がついていない。彼らは我利一点張りで眼中国家も社会もない。」

この言は戦前のフランス国民に対するユダヤ人の批評と解すれば、まことに適切と言えよう。しかし、同時にそれはまたわれわれ日本国民に対しても一大警告として受け入れておく必要があろう。

B フリーメイソンの基礎鞏固を確信するユダヤ

また、ユダヤ人はメイソン結社の基礎の鞏固なことを信じてやまない。彼らはいう。

「現代においては世界的勢力としてわれわれのメイソン結社は不死身である。なぜならば、もしわれわれがある一カ国から攻撃されることがあれば、直ちに他の諸国家がわれわれの味方になってくれるからである。われわれにこの鞏固な立場を与えてくれたのは非国民的非ユダヤ諸国民の限りない卑劣さである。彼らは権力の前には、叩頭するが弱者に対しては無慈悲である。彼らは過失には厳罰を加えるが犯罪は寛大に断罪し、自由な社会秩序の矛盾を我慢することはしないが、大胆な支配欲の暴虐には殉教者となることを辞さないほどの忍耐をもって対するのである。」

彼らはまたメイソン結社の無敵性を信じている。その理由は他の現存のあらゆる権力が動揺してやまない状態にある裏にあってひとりメイソン結社のみが堅実の存在を続けているからである。少なくともユダヤ人たちはかく信じている。そして彼らはその理由として左様なことを言っている。「われわれの権力はいかなる陰謀奸策もこれを葬りさることができないほどに強化されるまで表面に姿を現さない。」

すなわち、彼らの信じるところによると、フリーメイソン結社の非動揺的であり、鞏固であるのはそれが、「秘密」結社であるからである。

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【コメント】

岩佐氏は1843年にニューヨークで創設された団体ブナイ・ブリスフリーメイソン結社の一つと見なしている。ブナイ・ブリスとはイディッシュ語(ドイツのユダヤ人の間で話されている言葉)で契約の息子という意味です。

元々は同信の友という意味のBundes Bruderと名乗っており、フリーメイソンと同じく友愛を信条としています。

ブナイ・ブリスは、レオ・フランク事件を契機として誕生した名誉毀損防止同盟の母体となった団体でもあります。