ジョン・レノンと狂人の世界

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HUFFPOSTというネットメディアが次のような記事を投稿しました。

幻のビートルズ「ブッチャー・カバー」とは?100万円以上で取引されることも | ハフポスト アートとカルチャー

1966年に発売されたビートルズのアルバム「Yesterday and Today」の初期ジャケット「ブッチャー・カバー」には「バラバラになった赤ちゃんの人形と動物の肉片」を「白衣を着たメンバー4人が笑いながら手にしている」というものです。

このアルバムにはクレームが殺到したことからレコード会社自主回収を行いました。

(この記事は2021年7月5日に別サイトにて投稿した記事になります。)

 

 

サイケデリックとカルト宗教

丁度この頃、サイケデリア、サイケデリック・ロックというドラッグを用いた神秘体験の影響が音楽にも表れてきた時期でもあります。

1967年に発売されたビートルズのアルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』のジャケットには、スピリチュアル哲学のセレマ思想の提唱者アレイスター・クロウリーの姿を確認することができます。

時期を同じくしてビートルズチベットやインドの宗教哲学にものめり込んでいきますが、これもセレマ思想のクロウリーの辿った道を辿っていると考えるべきではないかと思います。チベット密教タントラ教などは、日本の仏教とは全く異なるもので、調べてみると驚愕します。

ビートルズがサイケデリアやスピリチュアルに積極的に自ら関わっていったというよりも、恐らくですが、プロデューサーや更にその上の人間たちが、ビートルズにこのような文化を注入していったと考えるべきなのでしょう。

さてブッチャー・カバーと呼ばれるジャケットですが、ここで表現されているものと、2016年に欧米のネット界隈で話題になったピザゲートには奇妙な一致点があります。

それは幼児や子供が特殊な趣向をもった人間たちの性的な、あるいは、肉体的な生贄となるというものです。つまり私が指摘したいことというのは、かつてイギリスで一世を風靡したビートルズを裏で演出してきた人間たちと、2016年に話題となったピザゲートで指摘された人間たちとは、同じ文化圏にある人間たちであるということです。

ビートルズにおけるLucy In The Sky With Diamondsのルーシーは別の曲I Am The Walrusでも登場し、ジョン・レノンにとっては何か重要な意味、特別な意味が与えられていると思います。

私はセイウチであるとはどういう意味なのか?
私個人の解釈ですが、子供と生贄を象徴しているのではないかと感じています。元々は子供のジュリアン・レノンの描いた友達の絵が元となっているとしても、何故、I Am The Warlusにも登場するのかが解りません。

I Am The Warlusの歌詞は明らかに「悪意のある世界」を表現したものになっています。

「空飛ぶルーシーみたいな人たちが逃げ惑っている。」

「銃から逃げ惑う豚のようである。」

これに対して(手足のない)セイウチであり、(動くことが苦手な)エッグマンである自分も、自分以外の彼らも何もできない。自分は涙を流すことしかできない。

ピザゲートで語られた欧米社会のエリート層のカルト的文化を元にI Am The Warlusを解釈するとしっくりくる部分があります。

この曲はその後もう一度、ジョン・レノンのソロ時代に言及されているように、ジョン・レノンの中では重要な意味があったのでしょう。

ジョン・レノンは狂人たちの世界を表現してきたと言っているように、サイケデリア以後の作品は特にこういった世界に対する表現がほとんどすべてだったと思われます。

後年の作品では、自分にとって強い影響を与えてきたものを「信じない」と言い切っています。この作品で、彼は「自分はかつてはセイウチだったが、今はジョンだ。」とします。セイウチというのは奇をてらった冗談でもなんでもなく、メタファーだったと考えるのが普通ではないかと思います。

ジョン・レノンはその後1980年12月8日にマーク・チャップマンにより殺害されました。

ハフポストとディープステートは関係があるのか?

何故、この時期にHUFFPOSTがこのような記事をあげるのでしょうか。2020年にHUFFPOSTはBuzzFeedによって買収されましたが、HUFFPOSTの共同経営者の1人だったユダヤ人のJonah Perettiは現在はHUFFPOSTのオーナーです。

またHUFFPOSTの共同経営者の1人Andrew Breitbartも改宗したユダヤ人であることが知られています。

日本国内ではBuzzFeedもHUFFPOSTも朝日新聞社の元社員が編集などを担当しているなど、マルクス主義的な傾向を強く持っています。

このビートルズを取り上げた記事についても、批判的に論じていない点は注意してみる必要があると思います。