【世界的に最も普及した陰謀論】国際ユダヤの陰謀

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今回は国際ユダヤの陰謀の英語版Wikipediaの翻訳をします。翻訳のプロではありませんので、誤訳などがあるかもしれませんが、大目に見てください。翻訳はDeepLやGoogle翻訳などを活用しています。

学問・思想・宗教などについて触れていても、私自身がそれらを正しいと考えているわけではありません。

 

 

国際ユダヤの陰謀

International Jewish conspiracy - Wikipedia

国際ユダヤの陰謀または世界ユダヤの陰謀への信奉は、典型的には悪意ある、通常は世界的なユダヤ人の輪が世界支配を企てたと主張する陰謀論である。「20世紀で最も広まり、耐久性のある陰謀論」「最も広まり、長く続いている陰謀論の一つ」と評されている。陰謀論の内容は極めて変化に富んでおり、それが広く普及し、長く続いていることの説明に役立っている。19世紀末から20世紀初頭にかけて、特に反ユダヤ主義の贋作『シオンの長老たちの議定書』によって一般化した。ユダヤ人の国際的陰謀を仮定する信念には、ユダヤ人ボルシェヴィズム、文化的マルクス主義ユダヤ教メイソン陰謀論ホロコースト否定論などがある。ナチス指導部は、第二次世界大戦を引き起こし、連合国を支配したのはユダヤ人の国際的陰謀であると信じており、それが最終的解決に踏み切る決め手となったのである。

歴史

世界征服を企むユダヤ人の国際的陰謀に対する信仰は13世紀までさかのぼることができるが、19世紀後半には、新しい思想的反ユダヤ主義を推進したプロイセン工作員、ヘルマン・グッツェのような作家の影響下で増加した。新聞が発明されると、ユダヤ人が報道を支配しているという新たな非難を浴びることになった。グッツェの小説『ビアリッツ』は、20世紀初頭に出版された反ユダヤ主義の贋作『シオンの長老たちの議定書』に盗用された。『議定書』はロシア帝国では早くも1903年に印刷物として登場し、黒百人組新聞『ズナミア』の連載記事として掲載された。この贋作は、秘密警察オフラーナ(訳注:ロシア帝国内務省警察部警備局)の創作である可能性がある。『議定書』は、ユダヤ人の国際的陰謀という信念を一般化し、この信念は現代の反ユダヤ主義に不可欠なものとなった。アルミン・ファール・トラウバー(訳注:ドイツの政治学者)によれば、議定書は「ユダヤ人の世界的陰謀という神話を広めるために最も重要な文書」である。

この陰謀論は、ロシア革命の後、最初は不満を持った皇帝派の亡命者によって広められた。イギリスの人気陰謀論ネスタ・ウェブスターは、革命を説明するためにユダヤ人の役割を新たに強調し、古いイルミナティの陰謀説を再利用した。20世紀後半、あからさまな反ユダヤ主義が次第に受け入れられなくなると、多くの陰謀論者は「プロトコル」やそれ以前のユダヤ人世界陰謀説から派生した陰謀論を維持しながら、ユダヤ人について明確に言及するのを避ける迂回路を見出した。

ユダヤフリーメイソン陰謀論は、フリーメイソンユダヤ人の国際的陰謀の代理人であると主張する。

ホロコースト否定論は、(ホロコースト否定論者によれば)ドイツから金をだまし取り、イスラエル国家を建国するために歴史上最大のデマを行った大規模なユダヤ人陰謀の存在を前提としている。この陰謀は、ホロコーストを否定する作品の中に、暗黙的に、あるいは明示的に存在することがある。

国別

ドイツ

アドルフ・ヒトラーは、1919年に初めて記録された政治演説で、アーリア民族とドイツの弱体化を目論むユダヤ人の国際的陰謀が存在すると主張した。

歴史家のマイケル・ケロッグは、第一次世界大戦末期から第二次世界大戦末期にかけてのファシズムの出現を記録する中で、「邪悪な世界規模のユダヤ人」陰謀論の支持者には、ロシアに皇帝を再確立しようとする陰謀的な反ユダヤ主義集団「アウフバウ・ファアニゴン」(復興機関)を結成し、ドイツで右翼のテロを行った君主主義の移住者達が含まれていた、と指摘している。アウフバウは、マックス・エルヴィン・フォン・ショイブナー=リヒターなど、ドイツの初期のナチスと協力し、メンバーとして名を連ねていた。このグループは、議定書のような神話を主張することに重点を置き、主に1918年からショイブナー=リヒターがミュンヘン一揆で死亡する1923年まで、ヒトラーとアルフレート・ローゼンベルクの思想に影響を与えることになる。

訳注:ミュンヘン一揆はビア・ホール一揆などとも呼ばれ、1923年にミュンヘンでルーデルドルフ、ヒトラーらナチ党などの右派によって結成されたドイツ闘争連盟が起こしたクーデター未遂事件。このクーデター未遂事件でショイブナー・リヒターが銃撃を受け即死した。

ナチス・ドイツの指導者たちは、第二次世界大戦は、ユダヤ人が密かに仕組んだ連合国による大規模な陰謀とドイツを戦わせる紛争であると考えた。この陰謀論によれば、フランクリン・ルーズヴェルトウィンストン・チャーチルヨシフ・スターリンは、ユダヤ人の操り人形に過ぎなかったのである。ナチスプロパガンダは、戦争を始め、延長し、ドイツの絶滅を目論む「国際ユダヤ人」を繰り返し非難した。ヒトラーと他のナチスの指導者たちは、ユダヤ人がこの陰謀を実行する機会を得る前に、自分たちがユダヤ人を「絶滅」させると繰り返し述べた。ナチスの宣伝担当者は、それ以前のユダヤ陰謀論的な表現を利用し、ヨーロッパや北米の著名な人物を使って「シオンの長老の議定書」を更新したのである。歴史家のジェフリー・ヘルフ(訳注:ドイツから逃れたアメリカのユダヤ系の歴史家)によれば、ナチスが過激な反ユダヤ的暴力に訴える原因となったのは、旧来の反ユダヤ的信念というよりも、ユダヤ人に関する陰謀的信念であった。「ユダヤ人問題に対する最終的解決策への欲求は、ナチスユダヤ人を第二次世界大戦の出来事に決定的な役割を果たす国際的に組織された政治権力とみなしていたことと不可分であった。」

歴史家のジェフリー・ヘルフによれば、ナチスは国際的なユダヤ人の陰謀と称するものを使って、「なぜイギリスは1940年に交渉ではなく、戦い続けたのか。なぜ1941年6月のドイツの侵攻でソヴィエト政権がトランプの家のように崩壊する可能性があったのか。なぜ、フランクリン・ルーズヴェルトヒトラーに反対したのか。1943年春以降、赤軍中欧に押し寄せる中、反ヒトラー連合が無傷でいられたのはなぜか。」と答えた。 世界情勢の糸を引く強力な国際的ユダヤ人陰謀に対するナチスの信念は、ドイツのユダヤ人社会が簡単に収奪され、追放されたとしても払拭されることはなかった。

マレーシア

マレーシアの前首相マハティール・ビン・モハマドは、ユダヤ人が世界を代理で支配していると繰り返し主張している。

トルコ

2007年、トルコで最も売れた本はエルギュン・ポイラズによる『モーセの子供たち:タイップとエミネ』であった。ポイラズは、レジェップ・タイイップ・エルドアンをトルコの首相に据えるなど、世界の裏で糸を引くユダヤ人の国際的陰謀が存在すると主張している。

アメリカ合衆国

『国際ユダヤ人:世界の最重要問題』の中で、アメリカの実業家ヘンリー・フォードは議定書の大部分を再利用し、他のどのアメリカ人よりも議定書の普及に努めた。第一次赤色恐怖の際、アメリカ議会は議定書の真偽を調査した。『シオンの長老の議定書』は、1920年代から1930年代にかけて、一部の保守的な福音主義者たちに好意的に受け入れられた。しかし、キリスト教に対するユダヤ人の国際的陰謀が存在すると考えていた福音主義者たちも、自分たちを反ユダヤ主義者とは考えず、ユダヤ人がキリスト教に改宗することを望んでいたのである。1930年代末には、ユダヤ人の国際的陰謀を信じることは、世界の出来事、特にナチス・ドイツの台頭と矛盾すると見なされ、保守的な福音主義者たちの間で信用されなくなったのである。2020年、トランプ支持派の運動家メアリー・アン・メンドーサが、世界征服を企むユダヤ人の陰謀を主張するスレッドをリツイートし、共和党全国大会の日程から外れた。2021年、QAnon信者の約半数が「世界征服のためのユダヤ人の陰謀がある」と考えていると報じられた。

訳注:第一次赤色恐怖は、1919年から1920年にかけて起こったロシア革命を受けて過激化した労働者運動。

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