【知ってはいけない】ピザゲート陰謀論①

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今回はピザゲート陰謀論の英語版Wikipediaの翻訳をします。翻訳のプロではありませんので、誤訳などがあるかもしれませんが、大目に見てください。翻訳はDeepLやGoogle翻訳などを活用しています。

学問・思想・宗教などについて触れていても、私自身がそれらを正しいと考えているわけではありません。

 

 

序文

今回は2016年の10月頃から急速に拡散されていったピザゲート陰謀論について翻訳したいと思います。

ピザゲート陰謀論

Pizzagate conspiracy theory - Wikipedia

「ピザゲート」Pizzagateは、2016年のアメリカ合衆国大統領選挙期間中に流行した、論破された陰謀論である。ワシントンDC警察をはじめ、さまざまな組織によって幅広く否定されている。

2016年3月、ヒラリー・クリントン選挙対策委員長であるジョン・ポデスタの個人メールアカウントが、スピアフィッシング攻撃でハッキングされた。ウィキリークスは2016年11月に彼の電子メールを公開した。ピザゲート陰謀説の支持者は、メールには複数の民主党高官と米国のレストランを人身売買と児童性愛の疑惑と結びつける暗号文が含まれていると虚偽の主張をしていた。関与したとされる施設の1つが、ワシントンDCにあるピザ屋「コメット・ピンポン」である。

メール問題でクリントン氏の訴追を促したオルタナ右翼のメンバーや保守系ジャーナリストなどが、4chan、8chan、Twitterなどのソーシャルメディアでこの陰謀説を広めた。これに対し、ノースカロライナ州の男性が陰謀を調査するためにコメット・ピンポンに出向き、捜索中に倉庫のドアの鍵を壊すためにレストラン内でライフルを発砲した。 レストランのオーナーとスタッフも陰謀論者から殺害予告を受けたという。

ピザゲートは一般的にQAnon陰謀論の前身と考えられている。ピザゲートは2020年、主にQAnonの影響で再浮上した。当初は極右の人々によってのみ広められていたが、その後、TikTokで「右翼の陰謀論者の型にはまらない」十代の若者たちによって広められている。TikTokでピザゲートを最も広めた人々は、それ以外では、バイラル・ダンスの流行やブラック・ライヴス・マターの話題にほとんど関心があるように見える。この陰謀論は発展して、党派性や政治性が薄くなり、クリントンにはあまり重きが置かれず、小児性愛売買の世界的エリートとされる人々に焦点が当てられるようになってきている。

起源

淵源

2016年10月30日、ユダヤ系のニューヨークの弁護士が運営しているという反ユダヤ主義・白人至上主義的な内容を投稿するTwitterアカウントが、ニューヨーク市警(NYPD)がアンソニー・ウィーナーのメールを検索中に民主党議員につながる小児性愛組織を発見したと虚偽の主張をした。2016年10月から11月にかけて、ウィキリークスがジョン・ポデスタの電子メールを公開していた。陰謀論の支持者は、電子メールを読み、それらが小児性愛と人身売買のためのコードワードを含んでいると主張した。推進派はまた、ワシントンDCにあるピザ屋「コメット・ピンポン」が、悪魔的儀式虐待の集会場であったと主張した。

ウォーターゲート事件から名前を取ったこの物語は、その後、同年初めの4chanの投稿を引用したYour News Wireを皮切りに、フェイクニュースサイトに掲載された。Your News Wireの記事はその後、SubjectPolitics.comなどの親トランプ派のウェブサイトによって拡散され、ニューヨーク市警がヒラリー・クリントンの家宅捜索を行ったという主張も加えられた。保守系のDaily Postは、連邦捜査局がこの陰謀説を確認したとする見出しを掲載した。

SNSでの拡散

BBCによると、2016年の米大統領選の数日前、Redditユーザーがピザゲートの「証拠」文書を投稿したことで、疑惑は「インターネットの主流」に広がったという。11月4日から21日の間のある時期に削除されたRedditの元の投稿では、コメット・ピンポンの関与が疑われていた。

「このビジネスに関連する誰もが、未成年者とのセックスに対して、半公然の、冗談半分の、半分皮肉めいた推論をしている。このビジネスのために、あるいは一緒に働くアーティストたちも、体外離脱、血、斬首、セックス、そしてもちろんピザといったカルト的なイメージばかりを生み出している。」

この記事は、InfoWars、Planet Free Will、The Vigilant Citizenといった他のフェイクニュースサイトでも取り上げられ、マイク・セルノヴィッチ、ブリタニーペティボーン、ジャック・パソウビックといったオルタナ右翼の活動家たちによって宣伝された。他の発起人は、TheStreet.comの元ライターのデイヴィッド・シーマン、CBS46のキャスターのベン・スワン、バスケットボール選手アンドリュー・ボーガット、Minecraftの作者マルクス・「ノッチ」・ペルソンなどです。12月30日、ボガットが膝の怪我から回復すると、Redditの/r/The Donaldコミュニティのメンバーは、彼の怪我がピザゲートへの支持と関係しているという誤った説を広めた。イーロン大学でメディア分析を担当するジョナサン・オルブライト助教授は、ピザゲートに関するツイートがチェコキプロスベトナムから不当に多く寄せられており、最も頻繁にリツイートしている人たちの中にはボットもいたと述べている。

Redditコミュニティ/r/The_Donaldのメンバーは、この陰謀論をさらに発展させるためにサブレディット/r/pizzagateを作成した。このサブは、ユーザーが陰謀説に関係する人物の個人情報を投稿した後、Redditの反晒しポリシーに違反したとして、2016年11月23日に禁止された。Redditはその後、「私たちのサイトに魔女狩りは求めていない」という声明を発表した。Redditで禁止された後、議論はRedditに似たサイトであるVoatのv/pizzagateサブに移された。

ピザゲートの支持者の中には、デビッド・シーマンやマイケル・G・フリン(マイケル・フリンの息子)などがおり、この陰謀を「ペドゲート」と呼ばれるより広い政府の陰謀に発展させた。この説によると、新世界秩序の「悪魔のエリート集団」が、国際的な児童性売買組織を運営しているという。

2020年6月までに、この陰謀論TikTokで新たな人気を博し、#Pizzagateとタグ付けされた動画は8000万回以上再生されるようになった。

トルコの報道

トルコでは、Sabah、A Haber、Yeni Şafak、Akşam、Starといった親政府系の新聞(レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を支持する新聞)が疑惑を報道した。この記事は、トルコのウェブサイトEkşi Sözlükや、誰でもコンテンツを投稿できるバイラルニュースネットワークのHaberSelfに掲載された。これらのフォーラムでは、削除されたサブレディットからの画像や主張がそのまま転載され、国営の新聞にその全文が掲載された。The Daily Dotのコラムニストであるエフェ・ソヴェリは、トルコ政府筋が2016年3月に起きた児童虐待スキャンダルから注意をそらすために、この話を推し進めたのではないかと指摘した。

飲食店経営者・従業員への嫌がらせ

ピザゲートが広まるにつれ、コメット・ピンポンには、この理論の信者から何百もの脅迫が届くようになった。レストランのオーナーであるジェイムズ・アレファンティスは、ニューヨークタイムズ紙にこう語っている。「この非常識で捏造された陰謀論から、私たちは常に攻撃を受けている。私は何日も何もしていないが、この事態を収拾し、スタッフや友人がテロに遭わないように守ろうとしている。」

一部の信奉者は、アレファンティスのインスタグラムのアカウントを特定し、そこに投稿された写真の一部を陰謀の証拠として指摘した。表示された画像の多くは、フェイスブックでコメット・ピンポンのページに「いいね」を押していた友人や家族だった。中には、無関係のウェブサイトから画像を引用し、アレファンティス自身のものと見せかけたものもあった。レストランのオーナーとスタッフは、ソーシャルメディア上で嫌がらせや脅迫を受け、オーナーは殺害予告を受けた。同レストランのYelpページは、「レビュアーの個人的な消費者体験よりも報道そのものに動機づけられている」レビューを理由に、同サイトの運営者によってロックされた。

ピザレストランでのライブを行ったいくつかのバンドも嫌がらせに遭った。例えば、ヘビー・ブリージングのアマンダ・クラインマンは自分と自分のバンドを陰謀論と結びつける否定的なコメントを受け、Twitterのアカウントを削除した。別のバンド、セックス・ステインズは、YouTubeの動画のコメントを閉じ、動画の説明文の中で論争に対処していた。かつて論争の数年前からピザレストランの壁画を描いていたアーティストのアリントン・デ・ディオニソは、自分に対する嫌がらせのキャンペーンを詳細に説明し、攻撃全般について、「これは非常に意図的な攻撃であり、最終的にはあらゆる表現の自由に対する組織的攻撃となると思う」と述べている。この事件はゲーマーゲート論争と比較されることになった。

ピザゲートに関連した企業への嫌がらせは、コメット・ピンポンにとどまらず、コメットから3軒隣のベスタ・ピザ、カフェのリトル・レッド・フォックス、書店のポリティクス・アンド・プロス、フレンチ・ビストロのテラソルなど、DC近隣の企業にも及んでいる。これらの企業には、殺害予告を含む脅迫電話や威嚇電話が大量に寄せられ、またネット上での嫌がらせも経験した。リトル・レッド・フォックスとテラソルの共同経営者は警察に届け出た。

ブルックリンのレストラン、ロバーターズもデマに引き込まれ、正体不明の人物から従業員に「血を流して拷問される」と言う電話を含む嫌がらせの電話を受けた。その後削除されたYouTubeの動画で、同店のソーシャルメディアアカウントの画像が使用され、同店がデマのセックスリングの一部であるとほのめかされたことから、同店が巻き込まれることになった。その後、「クリントン一家はロバーターズが大好きだ」と主張し、ソーシャルメディア上で非難を広める人もいた。

テキサス州オースティンのイースト・サイド・パイズは、配送トラックの1台が誹謗中傷で破壊され、ピザゲートに関与しているとされる、中央情報局やイルミナティとのつながりの疑惑に関連したネット上の嫌がらせのターゲットとなった。

連邦捜査局は2017年3月、2016年のアメリカ大統領選挙に対するロシアの干渉の可能性に関する調査の一環として、ピザゲート関連の脅迫を調査した。

犯罪への対応

2016年12月4日、ノースカロライナ州ソールズベリー出身の28歳の男、エドガー・マディソン・ウェルチがコメット・ピンポンにやってきて、AR-15スタイルのライフルから3発を発射し、レストランの壁、机、ドアに打ち込んだ。ウェルチは後に、陰謀論について「自己調査するつもりだった」と警察に語った。ウェルチは、自分を物語のヒーロー、つまり子供たちを救う存在だと考えていた。レストランを警官が取り囲んだ後、彼は自首し、無事逮捕された。負傷者はいなかった。ウェルチには4年の懲役が言い渡された。

ウェルチは、コメットレストランが児童性奴隷をかくまっているという情報をネットで知り、彼らがそこにいるかどうか自分の目で確かめたかったと警察に話した。その後、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューに応じたウェルチは、自分の対応を後悔しているとしながらも、陰謀説を否定せず、「フェイクニュース」という表現を否定している。陰謀論者の中には、この銃撃は彼らの調査の信用を失墜させるための自作自演であると推測する者もいた。

2016年12月13日、ウェルチは「犯罪を意図した銃器の州間輸送」(連邦犯罪)1件の罪で起訴された。裁判資料によると、ウェルチは襲撃の3日前に、陰謀に関するYouTubeのビデオを見るよう促して友人を勧誘しようとした。その後、彼は2つの追加犯罪で起訴され、大陪審は彼を危険な武器による暴行と犯罪実行中の銃器の所持で起訴状を提出した。

2017年3月24日、検察当局との司法取引の結果、ウェルチは銃器の州間輸送に関する連邦政府の罪と危険な武器による暴行に関するコロンビア特別区の地元の罪について有罪を認めた。また、ウェルチはレストランへの損害賠償として5,744.33ドルの支払いに同意した。ケタンジ・ブラウン・ジャクソン連邦地裁判事は2017年6月22日、ウェルチに懲役4年を言い渡した。判決公判でウェルチは自身の行為について謝罪し、「愚かで無謀だった」と述べた。2020年3月3日、ウェルチは地域更生センター(CCC)に移送され、5月28日に釈放された。

2017年1月12日、ルイジアナ州シュリーブポート出身の52歳の男性ユセフ・リー・ジョーンズは、ウェルチの襲撃の3日後にコメット・ピンポンと同じブロックにある別のピザ屋、ベスタ・ピザに脅迫電話をかけたことをルイジアナ州西部地区連邦地方裁判所で認めた。ベスタに「子供たちを救え」「他の人がやらなかったことを終わらせろ」と脅したという。

2019年1月25日、コメット・ピンポンは、そのバックルームの1つで火災が発生し、放火の被害に遭った。従業員はすぐに炎を消し、誰も怪我をしなかった。

感想

私がピザゲートを知ったのは2017年の大統領選後でしたが、当時のネットでは様々な情報が飛び交っていました。今ではほぼ跡形もなくなりましたが、コメット・ピンポンに限らず、欧米を中心とした小児性愛犯罪についての多くの情報がネット上に掲載されていたのを覚えています。

これらの情報に触発されて暴力的な行為によって解決しようとする動きがあり、こういった行為によって様々な疑惑について論じる言論自体が、暴力的な、デマでしかない情報として批判された点については致し方ない部分があると思います。今までも、そしてこれからも、陰謀論と呼ばれるもの、それが正しいにせよ、間違っているにせよ、暴力やデマというのは付きまとってくるものと思います。

一方で、ピザゲートでは、一部のエリート層の性的趣向などが、完全に暴露されているという側面があり、これについては疑惑でもなんでもなく、事実として認識する必要があります。陰謀論に付きまとう暴力やデマといったものが、都合よくこれらの情報も覆い隠そうとしているという側面については、注意する必要があるのではないかと考えます。

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最後に

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